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Newsこんにちは

当会に、1400万円を超える里子のための特別会計があること、ご存知ですか?
これは平成30年12月にご寄付いただいたものです。令和2年度までは「こども支援特別事業前受金」という負債の科目で財産目録に計上されていました。負債の部に前受金という科目で計上されていたことで、「負債??前受金??これは何???」と思われた方もあったと聞いております。単純に分かるように令和3年度に子供支援特別事業会計の事業収入に振り替えました。

 

平成30年度に寄付金収入として受け取ったものを令和3年度に収入として計上し、令和3年度末の財産目録には負債から「当期正味財産増加額」として計上されたということです。会計に不慣れな方にはややこしくて申し訳ありません。結論は、「里子のためにつかってください」と託されたお金が令和3年度末に14,378,270円ある、ということです。
 

当会年会費が1家庭8,000円、現在会員数389なので年間会費総額3,112,000円。会費と比較して高額なことがわかりますよね。さてこの貴重で高額な、かといって奨学金等の基金を作るには少額なお金、どうしましょう?!「里子のために」と託されたものなので、里子のために有効に使わねばなりません。山キャンプやバスハイクもこの会計から予算計上しています。支部への活動費も1会員2,500円をお渡ししていますが、その内2,000円は里子のための活動費になると判断しこの会計から支出。500円を支部活動の事務経費と判断し会員の会費8,000円から支出しています。


さらに、支部ごとに活発な交流活動をしてもらいたくて、支部交流プロジェクト支援金として60万円を計上したわけです。「なんだか、本部が交流活動すると補助してくれるんだって、何かしようよ、どうする?何する?」という話になってはいませんでしたか。この支援金の根拠はこういう事情でした。「なるほど!」と納得いただけたでしょうか。
(原稿を作りながら、皆さんのそうか!という顔が浮かんでいる私、どうか現実でありますように)

 

さて、その補助の仕方は?ポイントは3つです。

  • 各支部の里子と元里子の交流活動に対し30,000円までは全額

  • 30,000円を超える部分には50%(ただし1回の活動に対して最大50,000円まで)

  • 里親の活動に対して発生する支払いは対象外

 

昨年も実は、似たような予算計上はしていましたが、コロナ拡大でどちらの支部も申請がありませんでした。今年度はさあ、いよいよ動いてもいいよね、ということで各支部活発に交流活動が実施、計画されており、嬉しい悲鳴。60万円では不足になる勢いなので、追加で予算増額を理事会で認めてもらいました。交流活動実施に際し、交流活動計画書及び報告書と領収書を提出していただく必要がありますが、ぜひ有効に利用してくださいね。

2022年11月21日発行  第44号

子供支援特別事業ってなに?

発行:NPO法人東京養育家庭の会 発行責任者:能登和子

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渡辺 敦子

東京養育家庭の会
副理事長・会計担当

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​交流活動紹介

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コロナに負けるな!ということで、今年は中止せずに参加者全員体温測定、体調管理の元、8/13~15清里2泊3日、行ってきました!10家庭、里子元里子12人、実子5人、里親17人、総勢34人参加での実施。3年前の山中湖は1泊イベント、それ以前も飯能の民宿1泊とか、さかな園BBQとか、2泊は初の試みでした。

まずは初日、雨の中13時に清泉寮隣りの八ヶ岳ふれあいセンターに集合。森のクイズラリーをしている間に雨がやみ、森林ガイドウォークに出発。木のこと、葉っぱのこと、りす、やまね、モグラのトンネルのこと山盛りのお話で子供たちは何を感じてくれただろう。


清里山荘に着いて、部屋割り、お風呂、晩ご飯。夏のクラシックコンサートを楽しんで、その後は久しぶりの再会におしゃべりの花が咲き、でも1日目は里子達もやや遠慮気味。2日目は飯盛山登山組とサンメドウズ清里組に分かれました。天気に恵まれ飯盛山山頂からは南アルプス、清里高原、八ヶ岳と180度以上の展望が眼下に広がり、爽快感200%!小学4年の里子ちゃんが疲れてきても頑張る姿や、20歳になった元里子君が里父さんの登る足元を気にかけて「こっちの方がのぼりやすいよ」なんて声かけしてるのにジンとしたり。その里子君、里父さんのことを下の名前で呼び捨てで呼んでて、それにもほっこりしたり。サンメドウズ組はリフトのあまりの

声かけにジ~ン・呼び捨てにもほっこり
~ 夏のイベント清里2泊3日 ~
久しぶりの再会におしゃべりの花が咲く

つくし小平支部 渡辺 敦子さん

お父さん達のように表だってはいませんが、年頃女子チームも里親の知らないところでしっかりつながったようで、お互いのインスタで日常を共有しているらしく、頑張って2泊にして良かったなぁ(涙)


交流プロジェクト支援金のおかげでこれだけ盛りだくさんでも参加費用は1泊の時と大差なく実施できました。次年度も夏には2泊、ということで、もう宿泊を押さえました。来年は高遠だよ(イェーイ!)

行列ぶりに清里テラスに上がることを諦めて清泉寮のソフトクリームになってしまい、ちょっぴり残念。その後、両班合流して「国立天文台野辺山電波観測所」で難しいお勉強。(プライベートだったら絶対チョイスしない 苦笑)年頃の女子チームは直径50mの電波望遠鏡をバックに映え写真を撮るのに夢中。すぐにインスタにアップされてるあたり、さすが。更に夜は星空観察、土星のわっかも見ちゃいました!


いよいよ2日目の夜ともなると「はじめまして組」も恥ずかしさも取れて深ーい話に大盛り上がり。その勢いで3日目お昼はBBQをいただき13時に解散。里父チームは最後のBBQでビールが飲めなかったので、9月に清里反省会を実施する意気投合ぶり。反省点として、BBQは初日の夜にする、とあがったそうです。次年度も2泊でというリクエストもいただきました(よし!)

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今年度は数年ぶりに各支部を訪問し、理事長、副理事長共々会員の皆様のご要望やご意見を直接お聴きする貴重な機会を得ましたが、そうした皆様の要望をとりまとめ、8月4日、要望書として東京都福祉保健局子供・子育て施策推進担当の西尾寿一部長、少子社会対策部育成支援課の榎本光宏課長らにお渡しするとともに、意見交換を行ってきました。東京養育家庭の会からは能登理事長、今井副理事長、渡辺副理事長、参与の私が参加しました。
 

要望書自体が例年以上に多岐に渡って分厚いものになっていることもあり、意見交換は2時間を超えましたが、西尾部長からは下記のような趣旨の総括的なコメントがありました。

  • 今回の要望書は各支部の多くの里親の意見を幅広く集約していただいたものだと受け止めている。

  • 要望書の中でも多くの紙面が割かれている「児童相談所の抜本的体制強化」については、ここ数年は毎年全体で30~40名の職員を増やしてきているが、それでも国の基準で算定した人数より150名ほど少ない。最近の一時保護のニーズの増大(特に女子中高生のニーズが大きい)もあり、さらに拡充を図る必要がある。また、児童相談所の児童福祉司によるソーシャルワークの厚みを増すことが大きな課題であり、今年度から開設した児童相談所職員専用のトレーニングセンターにおいて「面接スキルトレーニング研修」を実施するなど、人材の質の向上にも取り組んでいく。

  • 里親委託を増やすとともに里親支援を拡充するため、フォスタリング機関を「東京都社会的養育推進計画」で定められているとおり令和6年度までに都児相すべてに設置していきたい。

  • このフォスタリング機関の設置と児童相談所の体制強化を両輪として、これからの社会的養護の拡充、里親委託の推進を図っていきたい。

要望書のそれぞれの項目に関する意見交換の中では、東京養育家庭の会としてすべての項目について説明、要望をしましたが、特に子どもたちが18歳に達して進学等により措置延長が必要となった場合の取扱いが児童相談所によって大きく異なることのないようガイドライン等により一定の統一を図っていただきたいこと、高校生や小学生の塾代の実費支弁等の教育保障の拡充、外国籍の子どもや無国籍の子どもの在留資格取得・国籍取得手続きの迅速化、一時保護委託の際の子どもに関する情報提供や24時間対応の緊急連絡先の確保等の児相による責任を持った対応、一時保護中でもレスパイトやバディチーム、学習補助費等が活用できるようにすること等が強調されました。


同様の要望は、都議会の自民党議員をはじめ、公明党、都民ファースト、立憲民主党、共産党の各会派にも説明、要望し、理事長、副理事長らが都議会議員の皆様と意見交換をしています。
 

このように、子どもたちのためにどのような施策が必要であるかを整理して行政や政治に直接要望していくことは、民主主義社会の中で選挙権を持たない子どもたちに対する私たち里親の責務だと思います。東京養育家庭の会としては、今後とも会員の皆様からの要望をとりまとめ、行政と政治にしっかりと繋いでいく役割を果たしていきたいと考えていますので、引き続きよろしくお願いします。

令和5年度の施策、予算に向けた要望活動について

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東京養育家庭の会参与 藤井 康弘

区児相が立ち上がった支部の活動紹介

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8月27日(土曜日)、天候にも恵まれ、すこやか支部の「親子でマス釣り&バーベキュー」が八王子市陣馬山の麓にある「恩方ます釣り場」で行われました。
 

コロナ禍になって2年半余り、里親子で顔を合わせての行事が全くできなくなっていましたが、今年度は行動制限も少しずつ緩和されてきたこともあり、一人の里父さんの発案からこの企画を実現することができました。
 

参加者は里子8名、元里子1名、里親11名、里専員4名、フォスタリング3名の計27名。自家用車や公共交通機関、すこやか支部で用意したマイクロバスで、各家庭現地に集合しました。
 

当日は残暑が厳しく暑さが心配でしたが、現地のます釣り場はここが東京?と思ってしまうほど大自然の中にあり、とても過ごしやすいことにまずはびっくり。
 

釣りが初めてという里子さんの方が多かったのですが、全員竿を借り、経験者の里親子からレクチャーを受けながら時間が過ぎるのも忘れてます釣りを楽しみました。たくさん釣れた人はもっと釣りた

時間が過ぎるのも忘れて
~ 夏休み 親子でマス釣り&バーベキュー ~
焼きたてのマスは、ほくほくで

 すこやか支部 阿久津 庄司さん

いと思い、なかなか釣れない人は今度こそと思いながら何度も餌を付け、釣竿を垂らす様子が見られ、みんな釣りの醍醐味にはまっているようでした。

 

今回はお父さんたちの参加も多く、子どもたちと一緒に童心に返って楽しんでいる姿が印象的でした。(子どもより夢中になっているお父さんも)

釣れたマスは炭火で塩焼きにしてお昼ごはんに。釣りたて、焼きたてのマスは現地でしか味わえないほくほくとした食感で、本当に美味しかったです。当初の予定ではお肉やとうもろこし、焼きそば等、バーベキューも楽しむ予定でしたが、コロナ感染者がまだまだ多かったこともあり、今回は断念。フランクフルトだけでもと鉄板で焼き、それがまた美味しくてとても好評でした。食事の後はもう一度川へ。中高生は釣り、小さい子たちは川遊びとそれぞれに楽しみ、最後は差し入れのすいかでスイカ割をして、甘いスイカをほおばり、終了となりました。

感想としては、「都内から割と近く、自然、開放的な雰囲気の中でみんなが楽しめていた」「初めての魚釣り、本格的な炭火焼き、スイカ割、川遊びなどが楽しかった」「里子同士、里親同士、里専員やフォスタリングと里親子の顔と顔が合うことによる関係の近づきがあって良かった」「来年も同じ場所でぜひやりましょう」など、前向きな意見ばかりでした。


本当に久し振りの里親子での活動。コロナとの共存の中で屋外での活動はやっぱり格別でした!

ジャンケンしている姿が微笑ましく
~ キックオフ&懇親会 ~
感想をメッセージカードに

江戸川区(せせらぎ支部)小川 昭子さん

そこへ、里専員さんが訪問してくれたり地域で応援くださっているロータリークラブさんが物品寄付をしてくださり、飲み物やお菓子をもいただき子どもたちは大喜びでした。地域で見守るとはこういうことなのかと気づかせていただき勉強になりました。

夏休みの充電期間を経て、9月19日は学習会、措置費について学びました。江戸川区だけのスタッフで行ったということもあり、ほのぼのとしていました。内容については質問、意見などがあがりみなさんの関心の高さも感じることができました。保育に保育士である元里子が参加してくれたことも違う意味での一歩だったと思います。それからその場でひとことずつ感想をメッセージカードに書いていただいたのも新たな試みでした。皆さんに快く書いていただくことができ嬉しく思いました。


今後の予定としては、10月29日にロータリークラブさん主催で手ぶらでバーベキューを行う予定です。38名の里親子さんの参加希望がきています。どのような出会いがあるか楽しみです。今年度、慌ただしく始まった江戸川せせらぎ支部ですが地域の方々や児童相談所の方たち里専員さんたちと助け合ってボチボチでも、できていることに感謝しかありません。皆様今後ともよろしくお願い致します。 

江戸川せせらぎ支部の活動報告をさせていただきす。
今年度、6月1日に発足という、新たな一歩を踏み出した、ほやほやの支部のためできることからするのが目標でした。


右も左もわからない中、最初の活動として6月26日に一之江コミュニティープラザでキックオフ&懇親会を行いました。準備期間も短かったため、どのようにできるか心配でしたがスタッフや児童相談所の協力があり、結果的に50人以上の参加で行うことができました。式典だけでなく、里親さんたちと繋がる出会いができたらと思っていたので気楽に誰でも参加できる、ジャンケン列車等の遊びを余興に入れました。勝てばお菓子をゲットできることもあり、大人も子どもに返り、子どもたちとジャンケンしている姿が微笑ましく思えるひと時となって楽しかったです。


次は、7月18日に江戸川区の南の方にある西葛西地区の虹の広場という公園にて水遊びをしました。時間は大まかに決め、ゆとりの持てる時間での自由参加にしてみました。新設区ということもあるのか新しい里親さんの参加が多く見られました。近い場所で行うということで行こうとしてくださることがわかったのも発見でした。見通しの良い公園だった事もあり、子どもたちは里親さんから離れて遊び、里親さんたちは木陰でお喋りをする、そんなのどかな時間を作ることができたように思います。

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だしっぱなし、つけっぱなしもお金がかかる  ~ ひとり暮らしについて聞いてみよう ~
自立前に伝える大切なこと

荒川区(あすか支部)工藤 由紀子さん

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がらシュミレーションをしました。生活をするにあたり、子ども達は思ったよりお金の支払いが発生することを身を持って感じられたと思います。そして里親達は心の中で「うんうん、そうなのよ。あなたの出しっぱなしの水もお金がかかるのよ。あなたのつけっぱなしの電気もお金がかかるのよ。」と思っていたことでしょう。


そして後半は、「契約トラブル編」です。甘い言葉の誘いや関係のない勧誘(今回は試供品の配布→アダルトへのトラブル)から莫大な支払いに追い込まれる社会の罠のお話しを実例も交え教えていただきました。これに関しては、大人の私達が自立する前に子ども達に伝えなくてはならない大切な事柄だと実感いたしました。


そして成人が18歳になったことで、18歳自立=成人の図式が成り立ってしまうのです。18歳で様々な契約やクレジットカードの所持等もすべて自分の責任において行わなくてはなりません。私達里親も今までと違って未成年ではなく成人として子ども達を社会に送り出す準備をしなくてはならないと考えさせられました。


アットホームな養育家庭の仲間達そして児童相談所やフォスタリング機関と共に子ども達の成長を皆で見守り、そして今後の新しい里親家庭や子ども達との出会いを楽しみにしております。 

   令和2年7月に荒川区子ども家庭総合センターが児童相談所業務を開始し丸2年がたちました。この2年で徐々に新しい里親のお仲間も増えてきて嬉しい限りです。


荒川区では年度の始めに児童相談所職員、フォスタリング機関、そして里親家庭の懇談会を行っております。年度が代わり新しい職員の方々や里親家庭が集まり、顔合わせをし荒川区の現状や今後の構想をお聞きしたりしました。そしてどのような研修やお話会を行っていきたいか?里親の声を聞いてくださり、今年は小学6年生~高校生を対象にした自立に向けての勉強会の開催が決まりました。先日9月25日(日)尾久ふれあい館にて「ひとり暮らしについて聞いてみよう!」の勉強会が行われました。あすか支部の里子6名里親2名の参加で、社会福祉法人愛護会児童養護施設一宮学園の山口修平氏によるわかりやすい言葉や資料での学びとなりました。

前半は「お金の管理」を学びました。高校卒業をして就職した時のお給料。そこから様々な控除があり手元に振り込まれる金額を想定し、生活に必要な項目、食費・光熱費・日用品代・通信費・交通費・医療費・雑費等々。実際にいくらくらいかかるのか?を考えな

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久しぶりに子供の笑顔に触れ
~ 子どもの夏の交流会 ~
背中を押してくださる里親さんの協力があってこそ

世田谷区(日だまり支部)千葉 通子さん

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子ども担当や支援課の方々もお忙しい中様子を見に来てくださり、久しぶりに子どもたちの笑顔に触れ、準備の疲れも吹き飛ぶと言うものです。


日々、行き詰る事の多い里子の子育て。養育力を上げるべく、情報共有や勉強会も多く開催しています。
 

クリスマス会も今年こそはと早々に出欠をとりました。中止が続いて中高生になってしまった子どもたちは、もう来てくれないのではないかとの心配をよそに「学校を休んででも行きたい」と、嬉しい事を言ってくれるお子さんもいたりして今から気合が入ります。
 

「一緒に行こう」「参加してみよう」と、子どもの背中を押してくださる里親さんのご協力があってこそだと感謝しております。
今後、フォスタリング機関より包括的なご支援をいただけるとの事で、更に充実した交流活動が出来るのではないかと期待しています。

早いもので、世田谷区児相が開設して3年目を迎えました。


コロナ禍によりこれまでのような活動が出来ず、サロン後のランチでのおしゃべりや、大型バスを借り切って子どもたちと出掛けていた日々が夢での出来事であったかのように思われます。
 

「子どもの成長は待ってはくれない」「日だまりの子どもたちのために出来ることからやって行こう」と、児相、里専員さん、フォスタリング機関の皆さんはサロンに協力的で助かります。特に子ども同士の交流に関してはとても熱心で、二年ぶりに開催が叶った「子どもの夏の交流会」ではスイカ割り体験をさせてあげたいと、スイカのビーチボールを職員さんでお金を出し合いご用意くださったり、フォスタリング機関企画のゲームも盛り上がりました。

里親仲間の意見から決めていくことが大切
~ 中野区児童相談所スタート ~
支部として独立する区もあるが

中野区(武蔵野支部)齋藤 直巨さん

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         「中野区児相スタート!」
こんにちは、中野区の窓口を担当している齋藤です。2022年4月から中野区児童相談所がスタートしました。

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区児相になり、体制としては変わったのですが、里親会の活動においては今まで通り「武蔵野支部」の仲間たちと共に行っています。中野区の里親は17家庭あり、そのうち養育家庭の会に所属していない方も含めて15家庭とつながり、様々な情報共有を行っています。支部として独立する区もあると聞いていますが、今後の進め方については、中野区の里親仲間の意見から決めていくことが大切ではないかと思っています。

◆中野区児相への要望実現:里親証明カード発行、受診券の

 デザイン変更(中野区の国保と同様なデザインに)
◆武蔵野支部サロン:毎月1回 杉並児童相談所で開催
◆中野区児相との取り組み:●第一回里親認定式(7月13日)
●里親委託等推進委員会委員(9月2日開催)   
●中野区児童福祉審議会第3回里親認定部 会 講師(8月25日)
◆中野区との取り組み:中野区子どもの権利委員会 子どもに関する推進計画策定において、里親

家庭で暮らす子どものアンケー

ト協力

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左:中野区児相第一回里親認定式

右:中野区里親証明カード

グループ作りと難しさ
平成23年IFCO大阪大会頃からユースの支援に関わってきました。昨年12月「ユースの声を聴く」集いの縁で、関ブロ「ユースの集い」のお手伝いをすることになりました。7名の参加を得た12月の集いで、ユースの一人から「里親はユースに何を聴きたいのか?」との逆質問を受ける場面もあったりしました。そんな雰囲気を背景に令和4年5月に4名のユースが集まり、これからの活動について話し合いました。

  • ユースを20歳代の社会的養護の経験者とし、当面は里子に声をかけていく。高校生は進路講習会など行政や里親会で取り組むので、特に希望する人としておく。

  • 「フォスターユースの会」を立ち上げ代表をKさんに決めて、連絡先としてNPO法人「夢の宝箱」に置かせて貰えることになりました。NPO法人のDさんは元里子で起業している方です。

  • 令和4年はテレ朝文化事業団の助成金を基に「夏の集い、やまなしの集い、12月の集い」に取り組むことにしました。

 

ユースの出会いの場作りはデリケートな面があり、最初のきっかけ作りは里親会にお願いするのが現実的です。その後は仲間の口コミが補ってくれます。将来はSNSの活用が考えられるのでしょう。狭すぎず広すぎない範囲で、必要に応じて集まって、必要がなくなれば解散する。高い旗を揚げず、顔合わせ程度で良いのかなと思います。


そもそもユースの人数が少ない事情もあります。里子が里親の家を離れる事由を統計から見ると、高校を卒業して巣立つ里子は措置解除者の1割程度です。残りの9割は高校卒業前に里親の家から離れており、里親との交流は余り期待できない環境にあるようです。意外に思うかもしれませんが、高校を卒業させた経験を持つ里親は1割程度なのです。


▼ 何のために集うのか、ユースの背景から
ユースが集まる必然性が弱いと言われています。自分捜しに関心が向いてしまうのは仕方のないことで、誰かが背中を押さないと里子仲間との語らいに目を向けてくれません。背中を押せるのは里親しかいないことも知って欲しいと思います。

 

私たち里親養育の成果を見るのに、ユースの姿は示唆を与えてくれます。ユースがどう考えているのか里親として関心が向くのは当然ですが、ユースの活動は自分自身のためであり、里親のためではないのです。実際に取り組んでみますと、グループ活動には雑用があり支援付き活動というのが正直なところです。ところが、支援にかこつけていろいろと口を出してしてしまうのは里親の習性でしょうか。やってみると口を出さないことの難しさが分かります。
 

巣立ち後の暮らしは大変です。通学しながらのアルバイトは当たり前。会社勤務も慣れるまでは緊張の連続で余裕がありません。自分捜しを含めて皆忙しく集まる時間が作れない現実もあります。誰でもそうですが、若い時はお金の余裕がありません。一人で生きているユースは集いに自費で参加できるほど甘くはなく、集いの企画はどうしても経費の補填がないとやっていけません。この10年助成団体の好意に支えられてやってきました。この関係が続くのでしょう。


これまで出会ったユースは、何処となくゆったりいている印象です。本人からも「自分は恵まれている方かな、里親に相談できるし」との声も聞きます。やはり里親が側面に控えているためかなと思っています。これは凄いことで、里親制度の真骨頂と思っています。

ユースのお手伝い

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東京養育家庭の会参与 青葉 紘宇

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10月8日(土)、9日(日)と「第67回全国里親会・第68回関東甲信越静協議会やまなし大会」が、山梨にて同時開催されました。当日は、全国里親会、関東ブロックでの会長表彰もあり、東京の里親さんも各3名の方々が表彰され、1名の方が会場にて表彰を受けました。
 

環境や体験でプラスに変えることができる

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東京養育家庭の会参与 星野 優子

今回は、コロナ禍からの復興をテーマに開催されました。
1日目は行政説明、基調講演、シンポジウムと交流会、2日目は分科会で三分科会に分かれました。主にこれからの里親養育でのフォスタリング機関や里親支援、里親自身のメンタルヘルス・不調予防などがテーマでした。


基調講演では、慶応大学・安藤寿康教授による「すべての能力・行動に遺伝の影があり、遺伝的才能を生かす道がある」は、里親として興味のあるお話でした。

 

いまや遺伝子を調べると、個人の健康や体質の素因のみならず、能力やパーソナリティの大雑把な傾向を予測することも、やろうと思えばできる時代とのことです。しかし環境にはつねに膨大な多様性と変化がある中で、予測することは難しく、重要なのはヒトが最も強力な

生物学的特質として得た「社会性」と「利他性」です。よりよい環境や知識を独り占めせず、他者と共有するように生まれ持ったヒトの特質のあらわれとして、里親制度もあると考えることができると思います。と教授は結んでいました。元々持っている遺伝子ではあるが、そこから環境や体験でそこを伸ばしたり、プラスに変えることができる。と、教授は言っていました。


里子たちに家庭という安心安全の環境といろいろな体験を通して生きていく判断をできる豊かな心を育めるよう日々生活をしていこうと我が家の里子たちの顔を浮かべながら思いました。
 

全国里親会でオンデマンドにて配信を考えているようですので機会がありましたらご視聴してみて下さい。ハイブリット開催でしたが、顔の見える里親同士の繋がりもあり和やかな開催でした。

=理事検討プロジェクトチームから=

現在、支部数や会員数の増加に伴い、本部の事務処理業務などが増加し、それらに対応する人員の不足や財政面での課題がでてきています。また、今後も区児相ごとに支部が新設されることで、これらの状況がさらに悪化していくことが想定されます。そのため、持続可能な組織運営を念頭に、理事の役割や選出人数をはじめ、本部の活動内容の絞り込みなどについて検討を行っています。

 

現在の検討概要は以下の通りですが、取り組み内容によっては支部の皆様にも助けていただかなければならないこともありますので、検討の主旨をご理解をいただき、活動に対するご協力をいただきますようお願いをいたします。また、検討内容にご不明な点などございましたら、理事会や支部長会などを通じてお声をお聞かせいただければと思います。
 

検討中の概要 (現在支部に確認をお願いしている内容を含みます)

  1. 各支部からの理事選出数の見直し案 (現在1~2名→1名以下※選出が困難な支部は選出しなくともよい) 

  2. 会費の振込方法の変更(現在、会員個人から本部口座へ→支部単位で本部口座へ※)

  3. 引き続き事務局サポーターを募集しお願いをしていく

  4. 理事会の役割の具体例(基本は400近い会員数があってこそできること)

  a.受託事業に関する事

      b.寄付に関する事

      c.つなぎ資金に関する事

      d.要望書に関する事

      e.子ども支援特別積立金に関する事

      f.他団体との関わりに関する事

      g.支部単位では少数で活動できない事具体例として *巣立たせた会 *無国籍外国籍問題など

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NPO法人東京養育家庭の会 第20回通常総会

日時:令和5年6月4日(日)
場所:国立オリンピック記念青少年総合センター

 

あたたかな輪ができつつある
~ 公園で遊ぼう・お楽しみ会 ~
初めての人同士も少しずつ打ち解けていく様子が

板橋区(あすか支部)児島 由美子さん

子のあとを他区職員が追いかけ、キャッキャという可愛らしい声が響き、みんなで微笑ましい気持ちになることも。「ねっ、見て見て!」と芝生の上で側転を披露する子の姿に、「わっ、スゴイね!」とセンター職員が応えるシーンもあり、初めての人同士も少しずつ打ち解けていく様子がうかがえました。

 

9月11日には、板橋こども動物園で「お楽しみ会」を開催。北区、荒川区の里親家庭や関係機関の方々、そして板橋区は里親家庭3家庭(里親4名、里子3名)、同センターの職員1名、フォスタリング・関係機関の担当3名が参加しました。この日も自己紹介のあと、さっそく各々が動物たちとの触れ合いへ! 


「〇〇の餌やり体験は△時からのようですよ」「いま、こっちの角度から観ると〇〇の良い表情が見えそうです」と、さりげなく教えてくれる職員もいました。ポニーの引き馬乗馬では、神妙な面持ち 

板橋区は、令和4年4月、子どもの成長段階に応じたサポートを一貫して行う「板橋区子ども家庭総合支援センター」(※以下、同センター)を開設し、7月からは児童相談所の業務を開始しました。開所前には、里親家庭向けに施設見学会&説明会が開かれました。


同センターによる、独自の養育家庭向けサロンやイベント活動などはまだ実施されていませんが、現在、検討中とのことです。
 

そこで今回は、同センターの職員・フォスタリング機関の担当者も参加した、板橋区の里親が所属する「あすか支部」の交流活動をご紹介します。
 

6月12日、「公園で遊ぼう」は新河岸東公園で開催。北区、荒川区の里親家庭や関係機関の方々のほか、板橋区は里親家庭5家庭(里親8名、里子5名)、同センターの職員3名、フォスタリング・関係機関の担当者2名が参加。数家庭のみ、里親家庭訪問がすでにおこなわれていましたが、里親家庭向けの施設見学会&説明会の数日前で、同センターの職員・フォスタリング機関の担当者と初顔合わせの里親里子も多かったようです。
 

見晴らしの良い芝生広場で待ち合わせし、まずは輪になって自己紹介がスタート。そのうち、バラバラになって、子供たちは、トランポリンのように跳びはねるボールネットや、ターザンロープなどで思い思いに遊び始めました。小さな子たちは、シャボン玉を吹いたり持参のおもちゃで遊んだり…。鬼ごっこが大好きな、やんちゃな

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で乗せてもらった子が、ポニーの上で晴れやかな表情になる様子を、里親と一緒に見届ける担当者も。公園エリアの遊具に登ったり滑ったりする子たちの様子を見ながら日常生活について話す里親と職員の姿もありました。

 

できたてほやほやの同センターですが、板橋の里子たち、それを見守る里親、職員、フォスタリング担当者、関係機関の方々によるあたたかな輪ができつつあるように感じます。

~ 全国里親大会報告 ~
重要なのは、生物学的特性として得た「社会性」と「利他性」

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