top of page

Newsこんにちは

 4月から7月末まで11支部を訪問しました。直接、支部の意見を伺うことは貴重な時間です。ほとんどの支部では事前に意見がまとめてあり、それに沿っての意見交換となりました。
 多くの支部から出たのは、措置延長・措置解除の要件、補助者としての必要条件等、児童相談所(以下児相と記す)間の相違の改善要求でした。
 次に多かったのは、現在設置が進められているフォスタリング機関の話題でした。すでに都立児相の中で5児相が開設していますが、フォスタリング機関内の役割が分かりにくい、児相とフォスタリング機関の役割分担が分かりにくい、フォスタリング機関が児相の下請けになっているのではないかといった意見でした。
 具体的な要望で印象に残ったのは、高齢児の委託が増加しているなか、特に「高校生の委託費用不足が顕著であり、特別育成費を以前の定額支弁に戻して欲しい」、「里親の更新期間を2年ではなく国同様5年に延長を」、「外国籍の子どもは国籍の取得をなるべく里親委託以前に済ませ、また在留権取得時にも特段の配慮が必要である」などです。
 そして、皆様からの要望をまとめた「令和6年度の施策及び要望書」を8月16日に東京都へ提出し、意見交換を行いました。都からは福祉局子供・子育て支援部西尾部長はじめ、育成支援課岡本課長、野村課長代理、滝下課長代理、嶋崎里親担当が参加して下さり、当会からは能登、今井副理事長、髙木副理事長が出席しました。

 児相による対応の違いについては、昨年行われた「児童相談所長との懇談会」においても話題になっていました。子どもの状況や里親子の関係等により違いは生じやすい問題ですが、児相内でのコンセンサスが十分でない場合もあるので、繰り返し伝えていって欲しいとの話がありました。(この懇談会は、今年度も2月頃に予定されていますので引き続き議論していきたいと思います。)
 フォスタリング機関設置済の都立児相については、里親がフォスタリング機関に求める内容等を当会設置の「フォスタリング連絡会」での検討と合わせ、改善に向けて、東京都で取り組んで頂くよう申し入れました。
 他にも東京都が加入している里親及び小学5年生以上の受託児童を被保険者とした損害賠償責任保険の賠償額の増額、及び小学4年生以下の受託児童にも対応する損害賠償責任保険の加入についても話題にあげました。これについてはその後、東京都での検討が行われています。
 以上のように微々たる動きに見える活動ですが、現在の制度や予算の改善は先輩方の地道な努力によるものです。これからも皆様と共に歩んでいきたいと思います。

2023年11月27日発行  第47号

東京養育家庭の会理事長 能登 和子(すこやか)

発行:NPO法人東京養育家庭の会 発行責任者:能登和子

image001.png

各政党ヒアリング報告

東京都への要望を終えて

image002.png

 今年度は以下の通り、各政党とのヒアリングが行われました。

 

8月29日 「都議会公明党」に理事4名出席

8月30日 「都民ファ-ストの会東京都議団」および「東京都議会立憲民主党」に理事5名出席

10月11日 「日本共産党東京都議会議員団」に理事5名出席

 

 各回、自己紹介の後、能登理事長から東京養育家庭の会としての要望書を手渡し、要望を伝えました。

image010_edited.jpg

以下、要望書から抜粋

  • 里親更新研修を国の基準に則り見直して欲しい。

  • 里親子サポートネットは里親に十分に周知されておらず、あらゆる機会を通じて情報の周知を徹底して欲しい。

  • 措置延長の基準を明確かつ統一して里親子に提示し、納得のうえで、運用して欲しい。

  • 外国籍や無国籍の子どもへの身分保障として国籍取得、入管手続き、委託後の在留資格取得についても、児童相談所に責任を持ってやってもらいたい。

  • 委託費について、高校生の特別育成費を月額定額支弁方式に戻して欲しい。 

  • 塾代や習い事、宿泊を伴う学校行事の支弁や増額

など。

8/30 都ファースト 幹事長に手交

 髙木副理事長から現在の里親認定書について説明し、中野区で発行しているような常時携帯可能なカード型認定証の発行の希望、また里子の受診券についても、カード様式被保険者証に準ずる受診券の発行を重ねて要望しました。

どの党の議員さんも、会の要望に対して前向きに進めていきたいとのご意見を賜りました。

私は初めて参加させて頂き、里親制度がより良くなるために、会員の皆様と意見交換したり要望を聞いたりして、それを行政等へ届けることは会としての重要な責務だと感じました。

●要望書の詳細については当会ホームページをご覧下さい。

トップページ > 各種情報 > 都への要望

理事 四条千賀子(さくら)

image012.jpg

8/29  公明党の方々と

image017.jpg

10/11 日本共産党の方々と

image014.jpg

8/29  立憲民主党の方々と

夏の山キャンプ報告

令和5年度~6年度 外部理事3名のご紹介

 外部理事の櫻井奈津子です。どうぞよろしくお願い致します。
 私は児童養護施設での勤務期間中、「養育家庭センター」のワーカーを11年務めました。「養育家庭センター」は、都内8か所の児童養護施設と1か所の乳児院に併設され、2名の専任ワーカーが、養育家庭の募集・相談・認定のための家庭調査、児童相談所と連携して委託児童の紹介・委託後の支援などを行っていました。
 養育家庭制度発足から10年を経過した頃で、発足当初に委託された幼児さんが思春期を迎えて、その対応に苦慮する里親さんが多く、また児相からは高齢児の緊急委託ケース(在籍校に通学可能な地域で受入れ家庭はないか)の相談の多かった時期です。委託児童への対応に悩む里親さんのお話には、「不調」という一言では片付けられない、さまざまな思いや葛藤がありました。「里親支援」という言葉もまだない時代、里親さんのお話に耳を傾け、少しでもよい方向性を共に探りながら、ワーカーとしてできることは何かと、手探りで過ごしていた日々でした。
 今、里親認定前研修の講師としてお伝えしていることは、ワーカー時代の経験、里親さんたちから伺ったお話がベースになっています。ワーカーとして未熟であった私を受入れ、忌憚のないお話をしてくださった里親さんたちに敬意と感謝を込めて、里親家庭で生活する子どもたちと、その子たちに寄り添う里親さんたちに少しでもお力になれたら、と願う日々です。

 山キャンプは、本年3月に臨時開催しましたが、本来である夏に4年ぶりにようやく実現できました。8月24日~26日の3日間、小4から高3の子ども22名と大人11名(ボランティア参加の施設職員7名含む)でセント・ジョセフ山中湖林間寮にて行われました。

 初日は夕方到着後、早速、広場でミニ野球、かくれんぼ、タイヤブランコ遊び、体育館での卓球、充実した漫画単行本全集の読書、新たに設置されたドラム叩き(これはほぼ騒音)、高学年も手伝っての夕食のカレー作り。

 2日目は、奇跡的な晴天で、石割山登山の予定で出発。しかし、あいみょんなどが出演の野外音楽フェスティバルにバッティングし、渋滞で現地まで進めず、急遽、山中湖で足漕ぎボートに予定変更。3人1組で救命胴衣を着用し、白鳥を横目に湖上を進む。下船後は白鳥や大きな鯉の群れにエサやり。午後は御殿場のプールへ行き、帰り道で富士山を眺める(山キャンプで初めてかも)。夕方はひと遊びした後にBBQ、おなか一杯でも食後は焼きマシュマロを楽しみました。炎に引寄せられたからか、カブトムシもやってきました。
 3日目は朝食後、林間寮の奥に広がる林を散策し植生観察、それぞれが拾った木片で木工アクセサリー作り。昼食を取って帰途に着きました。直前にキャンセルした子どもがいて残念でしたが、今回も誰一人病気やケガもなく、無事終了しました。
 地域と学年の枠を越え、里子同士が寝食を共にして交流ができるのが山キャンプです。学校の友だちとは決して言えないことも、この場では話したりできます。
 しかし、この行事を担っている能登、星野、鈴木、髙木の4名の里親と、杉浦さん、高橋さんら施設職員は例年変わっていません。継続的に開催するには、大人の年齢的な限界もあります。里子たちにとってこの貴重な行事を継続するためには、若い里親さんの積極的な参加が必要です。来年は是非お手伝いをお願いします。

山キャンプ担当 髙木功雄(武蔵野)

図2.png
図1.png
図3.png

櫻井 奈津子 元和泉短期大学教授(再任)

image049.jpg

 はじめまして、明星大学の川松と申します。この度、外部理事の一人として加えて頂きました。頑張っていらっしゃる東京養育家庭の会の皆様から、たくさん学ばせて頂きたいと思っています。
 私は元々は東京都の福祉職として、障がい児施設、児童養護施設や児童自立支援施設で職員をした後、児童相談所で児童福祉司をしておりました。そのため東京養育家庭の会の皆様の熱心な取り組みに触れる機会があり、多くの刺激や感銘を受けておりました。一方で、悩ましい思いを抱えている子どもたちや養育家庭の皆様に対して、児童福祉司として十分な取り組みができなかったことを申し訳なくも思っています。
 ここ数年、東京養育家庭の会の登録後研修で講師をさせて頂いています。研修の場で皆様の声をお聴きするのですが、期待と共にたくさんの不安と心配
を抱えておられることを感じます。子どもの紹介がなかなか来ないなかでどのようにモチベーションを保てばよいのかという困惑、子どもの養育を適切に行わねばならないという気負い、子どもの甘えをどこまで受入れたらよいのかという戸惑いなどさまざまです。先輩や仲間の養育家庭の皆様の経験が、お互いを支える大きな力になると思います。互いに語り合える場はとても大切なものだと思います。子どもたちが養育家庭の暮らしのなかで、ほっとできる居場所ができ、信頼できる大人と出会えて頼ることができるようになることを願っています。
 フォスタリング機関の設置で、これからの養育家庭を取り巻く関係者との関わり方も変化していきます。そういう時期に、これからのあり方を皆様とご一緒に考えながら、一人一人の子どもの幸せを実現していく一助になれたらよいなと思います。どうぞよろしくお願いします。

川松 亮 明星大学教授(新任)

image050.jpg

 皆様、日々24時間丸ごと子どもたちのためのあたたかい対応をありがとうございます。この度、東京養育家庭の会の外部理事としてお世話になります、社会福祉法人六踏園品川景徳学園施設長の髙橋朝子と申します。
 私が学生の頃、授業で養護施設へ見学に伺いました。その際に当時養育家庭センターの職員の方に養護施設や里親支援についてお話を伺いました。そのご縁で、調布学園に入職し、養育家庭センターとして里親子さんの支援に取り組むワーカーはじめ、レスパイトなどを当然のこととして受入れる姿勢を学んできました。
 今年度からフォスタリング機関を受託させて頂いたことで、改めて里親子さんが24時間365日、子どもたちのために奮闘して下さっている様子を知る機会を得ました。
 また私自身、今年度から東京都社会福祉協議会の児童部会里親制度支援委員会の委員長をさせて頂き、力不足ながらも里親支援専門相談員さんやフォスタリング機関の方の実践から見えてくる課題を、制度を改善できるよう進めてまいりたいと思っています。
 東京養育家庭の会の皆様が、日頃より子どもたちのために尽力されていることに敬意を表し、私もできることを一つ一つ学びながら取り組んでいきたいと考えています。
 今後とも、よろしくご指導お願い致します。

髙橋 朝子 品川景徳学園施設長(新任)

image053.png

 今期の理事会は、支部推薦の理事6名と、有識者の外部理事3名によって構成されています。外部理事の方々に、当会との関わりを含めて自己紹介をして頂きました。

つなぎ資金って、何ですか?

特定非営利活動法人 東京養育家庭の会
つなぎ資金運営要綱より

◆新企画◆「こんな時に便利!」里親さんお役立ちコーナー

受託児童の医療費や教育費などに対し立替等を行い、養育家庭への援助を目的としている資金です。

誰でも借りられますか? どんな時に借りられますか?

受託児童のいる養育家庭が正会員であれば、以下の場合に借りられます。

・月額3万円以上の医療費支払いを要するとき

(保険外診療については、後日、東京都から支払いが予定されている場合)

・進学や就職 (*) に伴い、1件 3万円以上の支払いを要するとき

(入学金や学費、就職支度金としての立替など)

・緊急の支払いを要するとき
(*)進学→【高校受験】【大学受験】どちらも
就職→【中学卒業時】【高校卒業時】 対象です!

限度額はいくらですか?

受託児童一人につき50万円以内です。(但し、理事長が必要と認めた場合は理事会に諮り100万円以内とします)

返済期限やその方法は?

東京都から当該経費の支弁を受けてから 10日以内、もしくは立替金を受領してから60日以内に、一括返済が原則です。(但し、理事長が必要と認めた場合は一年を限度に分割で払うことも可能です)

貸付の利息は?

立替金に利子はつきません。

申し込みはどうすればいいですか?

詳しくは下記にお問い合わせ下さい。秘密は守られます。
電話/ 03-6820-1152  

メール/ jimukyoku@tokyo-yoikukatei.jp

第69回関東甲信越静里親協議会浜松大会の報告

 第69回関東甲信越静里親協議会浜松大会が「のびのび子育て すくすく子育ち みんなの力で やらまいか」をテーマに、静岡県浜松市で7月16日(日曜日)に行われました。
 コロナ明けの開催となったためか、定員ごえの参加希望者がいたとのことです。関東近郊の里親会から里親さんたちが集まり、久しぶりの対面で喜ぶ声があちらこちらで聞かれました。
 大会では、長年養育して頂いた里親さん方の労をねぎらうために会長表彰を行っています。東京からは3家庭の里親さんが表彰され、そのなかの一家庭の里母さんたちが会場にご参加下さいました。
 基調講演や各分科会で「里親にできるのびのび子育てヒント」という要点で学び、各地域の特色、支援の違いなどを知ることができて興味深いものでした。
 来年は神奈川県相模原市で開催予定です。都内から近い会場ですので、興味ある会員さんは参加されてはいかがでしょうか。

参与 星野優子(かがやき)

第69回関東甲信越静里親協議会 会長表彰受賞者

あすか支部  堀江啓介・堀江和美ご夫妻

かがやき支部 間所義隆・間所友恵ご夫妻

みどり支部  小倉艶子

写真左から、八王子児相 園尾所長、小倉さんの息子さん、

小倉艶子さん、里子さん、東京都育成支援課 岡本課長

図4.png

事務局より

事務局サポーター募集

image057.png

前回46号で紹介した通り、基本的に在宅業務にて負担のない範囲でお手伝い頂ける事務局サポーターを募集しています。是非、下記宛にご連絡下さい!

ご連絡はjimukyoku@tokyo-yoikukatei.jpまで

会費納入のお願い

image057.png

 各支部の協力により会費の徴収が順調に進んでいます。ありがとうございます。未納入の方は所属の支部口座まで納入をお願いします。
(賛助会員は従来通り本部口座宛に納入して下さい。)

bottom of page